亮の日記

70

 今日は知らない人がお屋敷にいらっしゃいました。宅配や郵便物の配達の人には慣れましたが、そうじゃない人にはどういう対応をすればいいのか迷います。
 チャイムが鳴った時、誰もインターホンの近くにいなかったのか、何度もチャイムが鳴るので仕方なく僕が出ました。本当は僕が出てはいけない事になっています。板井さんかメイドの女の子が確認してから門を開け、勝手口に回ってもらいます。インターホンのカメラで外を見ると、女性と僕より少し若い女の子がにっこり笑いながら立っていました。聖書のお話しをしに来ました、とおっしゃったので入っていただきました。
 
 僕もヘブライ語の聖書は読みました。でも、この女性が持っていた聖書の訳はなんだか変です。僕の旧約聖書を持ってきて一生懸命説明しましたが、僕も訳せと言われたら上手く日本語にできません…そうしてお話ししているとメイドの女の子が出てきて、上手にひきとっていただきました。
 後で、メイドの女の子、みかちゃんから、キリスト教の中でも問題がある宗派なので相手をしないように、と言われました…

 キリスト教って沢山の宗派があるのですね…知りませんでした。カトリックとプロテスタントだけかと思っていました。僕はどっちでしょうか?今日来た女性にどちらの教会ですか、とか洗礼名は何ですか?とか聞かれましたが教会に行ったこと無いし、洗礼も受けたことありません…と答えるとびっくりしていました。

 でも、僕もみかちゃんの言葉にはびっくりしました。
 おあいこですね。