亮の日記
巽さんから山崎さんと久実先生の住所をメールしてもらい、お手紙を書きました。そしたら巽さんも欲しいとおっしゃられて…毎日お会いしているし、メールも出来るようになったのでお手紙は必要ないと思うのですが…
「山崎はどうでも良いけど久実先生に出す手紙はきちんとしていないとね。私が手紙の書き方を教えてあげるから、一度私宛に出してごらん。間違っているところは手直ししてあげるよ」
確かに巽さんのおっしゃる通りです。久実先生にはとてもお世話になっているし、目上の、優秀なお医者様なのだから失礼があってはいけません。
下書きのついでに巽さんに見てもらおうと思います。
午前中にお買い物に行く女の子に便箋と封筒を買ってきてもらうことにして、午後のお茶を頂きながら文章を考えました。真剣に考えていると秋一さんが大学から帰ってこられ、僕が手紙を書く姿をじっと見つめられてしまいました。とても緊張してしまいました。
「なんで巽さん宛があって、俺宛がないの?」
秋一さんがそう言いながら頬を膨らませたので困ってしまい、結局秋一さんにも書くことになりました。
お手紙を書くのは初めてなので時間が掛かるかも知れない、と言うと、お誕生日が終わってからでも良いから、と少しだけ猶予を頂きました。
楽しいお誕生日になれば、手紙に書くことも増えますよね?
巽さん宛のお手紙はさっき書き上げました。封筒の表書、裏書きもきちんと書いて、明日、見てもらう予定です。間違いがありませんように。
だんな様にもお手紙を書こうかな…出さなくても、書いて仕舞っておけば大丈夫ですよね?