倉石義童(くらいし ぎどう)
新進気鋭の建築家。黒瀬組の水口克彦とは大学時代からの恋人だった。別れてはよりを戻しを7年間繰り返し、克彦と同棲することになった途端に別れた。克彦のために改装した自宅がある団地の駐車場で雷と出会う。落ち着いた雰囲気で物腰がスマート。
高津 雷(たかつ らい)
幼いときに両親を交通事故で無くし叔父に育てられるが、その叔父も高校へ進学すると同時に病気で亡くした。大事な人が次々に亡くなった事で他人と深く関わることを避けるようになった。車が好きで整備工の仕事に情熱を燃やしている。黒瀬組の本田組長から気にいられており、本田の車を整備していたところを克彦に邪魔をされる。この時の事がきっかけで本田と克彦が知り合う。
**********
一月と景也
工藤一月(くどう いつき)
造園業を営む家の跡取り息子。隣の家に住む景也とは幼なじみで、子どもの頃からずっと景也が好きだった。いつも手を繋いでいたのに、景也の将来のことを考えてその手を離してしまった。景也への思いを閉じこめ少女達と派手に付き合う。
矢野口景也(やのくち けいや)
収賄・汚職事件に巻き込まれ自殺を強要され亡くなった父、その事で気が狂った母を持つ。叔父に引き取られ、隣の工藤家の一月と兄弟同然に育つ。田舎っぽいが純粋で清々しさのある美少年。一月のことが好きだが、自分から離れ女の子達と付き合うようになった一月と疎遠になるのが嫌で、景也も一月と同様に思いを閉じこめて親友であり続けようとする。誰にでも優しい笑顔を向けるので、一月は気が気ではない。
**********
真柴 響(ましば きょう)
クラシック界の若き帝王と呼ばれるピアニスト。何でも一番でないと気が済まない性格だが、そのための努力も惜しまない。ファンや関係者との交流もそつなすこなすが、内心では嫌々ながらやっていた。凰雅と出会い、人生もピアノも新境地を開拓。
由井凰雅(ゆい おうが)
ジャズ・ピアニスト。良い家柄に生まれたが、大学で知り合った先輩ベーシストからジャズとホモ・セクシュアルを教えられる。クラシックからジャズに転向したことで勘当され先輩と二人で暮らしはじめるが、先輩は次第に人柄も音楽性も変わっていき、凰雅のヒモに成り下がってしまった。お金もピアノもむしり取られたが必死で尽くす。ギリギリの状態になっていたとき、真柴と出会い、愛し合うことを知る。
真柴家三兄弟
音夜(おとや)真柴家の長男・やっと一人前になった医者。月音(つきなり)次男は女子校に勤務する教師。静音(しずなり)三男・警視庁刑事部捜査第一課に勤める警視正。3人とも末っ子の響が大好きなのだが愛情表現が苦手。
栞原伊織(かんばら いおり)真柴家三男の静音が手足のようにこき使う私立探偵。
由井鳳樹(ゆい ほうじゅ) 凰雅の兄。まっとうな人間。