空・翔る思い

番外

矢崎と陸

 病院のベッドは陸のベッドより広く、寝心地もまぁまぁだ。ボタンを押すと頭が上がったり下がったり、高さも角度も自由自在で、自分の都合の良いように変えられる。自宅のベッドを狭いと思ったことはないけれど、手足をうんと伸ばしてもまだ余裕がある。このくらいの大きさに買い換えて貰っても良いかな、と何となく思っていたのに。
 さっき、急に矢崎が隣に潜り込んできて、とたんにベッドが窮屈になってしまった。
 でも…。
 誰かとくっついて寝るのは気持ちが良い。
 それが大好きな人で、相手も自分のことを好きだと言ってくれる人なら。


 二度目のキスはなんだか変な感じだった。矢崎の大きな体に抱きすくめられて、背中を優しく撫でて貰って、びっくりして緊張したけれど嫌ではなくて、そのうち体中の力が抜けて、どこか、海の底へ沈んでいくような感覚。それが夢の中なら恐くなって足掻いていたかもしれない。そうしなくて良かったのは、背中を力強い腕ががっちりと支えてくれていたから。その腕に身体を預け、沈みそうになるとぐっと引き上げてくれる時に覚える浮遊感が、とても気持ちいい。
 舌を入れられて、何すんだよ、と思った。これが話しに聞いたディープ・キスなのかな?舌を絡めるだけで、体中がふわふわするなんて想像もできなかった。


「ふはっ…」
 寝る前に菓子でも食べたのか、陸の口の中は甘かった。甘い物が苦手な矢崎でも夢中になるような甘さで、ついつい貪ってしまった。すっかり身体を預けていた陸の抵抗が激しくなり、かぶりついていた矢崎の髪の毛を強く引っ張ってまで離れようとしたので、取りあえず口を離すと、陸は思いっきり息を吸い込んで吐きだして…を繰り返している。
「どうした?」
「だって…息…苦し…」
 ひーはー苦しそうな呼吸を何度かしたのち、やっと落ち着いた陸が矢崎を見つめると、矢崎は強面を歪めておもいっきり笑っている。
「な…なんで笑うんだよ…窒息しそうだったのに!」
 陸の反応にますます笑いがこみ上げる。
 色気も何もあったもんじゃないが…何も知らない陸に自分が全てを教えるのかと思うと、誰にも感じたことがなかった愛しさと欲望がこみ上げてくる。
「鼻で息をすれば良いんだ。口ではぁはぁ言いながらキスをするのもいやらしくて好きだが…」
「…はぁはぁ…」
「…サービス良いな」
 照れ隠しだろうか、矢崎と視線を合わせはぁはぁわざとらしい呼吸をする陸に、矢崎はニッと笑いながらまた覆いかぶさっていった。


 子供の体温は高いと言うが、陸の年齢もそうなのか?自分の半分ほどの大きさの身体は熱を出しているかのようで、冷血漢と言われ、実際に身体の末端が冷たい矢崎に気持ちよい熱を伝えてくる。病院で支給されるパジャマの中に手を滑り込ませ、熱と、張りのある滑らかな肌を堪能する。時々、陸が息を飲む音がするが、そこは気持ちいい所なのだろう、あとでたっぷり可愛がってやるとして、矢崎は暗闇の中、まさぐる手をパジャマのズボンの中に忍び込ませた。
「んっ…やだ…矢崎さんっ…」
「んん?どうした…安心しろ、今日はやらねぇ。ここの傷が良くなってからだ」
 先程までの甘い吐息とは明らかに違う硬質な空気に気付いた矢崎は陸を安心させるためにそう言ったが、薄皮一枚下には煮えかえる欲望が渦巻いている。多少嫌がってもある程度の行為まではやるつもりだった。
 

 途中から何かがおかしくなり、最後に陸はベッドの端に逃げて矢崎に背を向けてしまった。陸の、育ち切れていない性器を緩く扱くと先端からてろりと甘そうな蜜をしたたらせ、せわしない呼吸を繰り返していたのに…
「陸…気持ち良いだろ?ひとりでやったことあんだろ?」
 中学2年生ともなればいくらなんでも自慰くらいやったことがあるはず。
「は…んっん…」
 返事なのか喘ぎなのか分からない声が漏れ、矢崎の欲情を煽りまくる。
「言ってみな、気持ちいいって」
「や…んっ…んんっ…」
 かちこちのどろどろになっても陸は答えらしい答えを返さず、淫らに動く矢崎の腕を握りしめていた。
「やざきさ…っ…やめっ…」
 陸が息を詰め身体を震わせた瞬間、矢崎の手の中に熱い飛沫が散る。
「…っ!…ひぁぁっ……」
 喉を振り絞るような微妙に苦しげな声で、およそ恐い物など知らない矢崎の鋼の神経にすら、釘で引っ掻くような嫌悪感がわき上がった。
「陸?どうした?どっか痛いのか?」
 陸は首を横に振りながら矢崎から身体を離し、射精後の荒い呼吸も収まらないうちからベッドを降り、ティッシュを大量に引き出すと矢崎に押しつけた。
「…そんなに急ぐことねぇだろ。俺が綺麗にしてやるからお前は寝てろ」
 矢崎が手を拭き終わると陸は素直に矢崎の腕の中に戻ってきた。
 初めて他人の手の平に射精したことが恥ずかしかったのか…その時は、その程度にしか思わなかった。
 

 もう一度キスからはじめ、まだ子供っぽいが若々しく張りのある身体を食い尽くす勢いで愛撫する。熱い舌で乳首を転がし、脇から腰にかけて指先でなぞりあげる。
「ふ…ぁ…っ!…ん…んっ…」
 初めて、他人に情欲丸出しで触れられた。おぼっちゃま学校でそんなに下品な話しをする輩はいないけれど、際どい水着のグラビア誌をみんなでこっそり読んだことはある。そんな日の夜、小柄だが決して発育不良ではない身体は昼間の女性の肢体を思い出して勃起して、自分で処理したこともあったけれど…
 大人の矢崎の愛撫は濃厚で、気持ちよさを通り越して頭の中が真っ白になってしまう。
 矢崎の手は大きくて優しくて好きだ。手だけじゃなくて、大きな体も、ストレートな言葉も、意地悪だけど世話焼きなところも、陸が欲しいと思っていた全てを与えてくれる矢崎自身はもっと好きだ。
「矢崎さん…」
 なのに、さっき射精するとき、急に嫌な気持ちになった。レイプした先輩達と矢崎は違うと頭では分かっているけれど、あのガツガツした空気と嫌な匂いやべとつく感触が、記憶からぬぐい去れなくて…
「矢崎…んっ」
 何度も呼ぶとまた口を塞がれた。


「ん?どうした?」
 甘えるように名前を呼ぶ声が矢崎を煽る。事の最中、女に名前を呼ばれてもうざったいだけだったのだが、陸のものは全てが極上に甘い。
「お前だけだぜ、声で俺をこんなにしちまうのは…」
 陸の腰を引き寄せて、下着を破りそうなくらい怒張した下腹を擦りつける。
「…あ…んっ」
 ゆっくりと腰を動かすと陸のものがまた硬度を増してくる。
「今日は入れられねぇから擦りあいっこするだけだ。気持ちいいだろ?」
「うん…んぁ」
 矢崎は下着をずり降ろし、質量共に陸の数倍はある成熟した雄の証を取り出すと、まだ熟し切れない果実のような、そこはかとなく清潔感が漂う陸のペニスに押しつけた。
「陸…」
 陸の両足首を持ち上げ、大きく開き、ずるっとその大きなペニスで擦りあげる。
「やざきさんっ…!」
 あられもない格好が恥ずかしいのか、自由になる手で矢崎を押し返そうとするが、仔猫のじゃれつきのようでますます矢崎の情欲をかき立てる。
「陸、見るか?お前のどんな小さな動作にも、俺のペニスは反応するぜ」
 わざと、陸に見せつけるように、陸の腰を持ち上げ卑猥な動きで擦りつける。
「や…へんたいっ…やだ…ぁあっ…」
 初めて見る矢崎のそれは黒々と大きく、どちらの物か分からない粘液でてらてらと光っていた。
「陸、これはお前のだ…好きにしていいんだぜ」
 そんなこと言われても…大人の、しかも自分を求めて怒張しているペニスで自分のものを擦られている、その淫らさに視覚からも気がふれそうなほど感じてしまう。
「んくっ…ん…ぁああっ…あっ…ん…はぅ…んっ…」
「気持ち良いか、陸?すげぇ硬くなってるぞ…」
「いっ…けど…あんっ…んん…また…い、ちゃう…やだっ…」
 気持ちよさを必死で耐え、歯を食いしばっている。
「行っていいんだぜ?何度でも」
 そう言うと、陸はかっと目を開き、首を激しく横に振った。
「や…!やだっ…」
 すすり泣くようなか細い声に情欲も片鱗を覗かせていたが、その瞳は恐怖におののいているようで…
「陸?」
 様子がおかしい。
「どうした?何がいやなんだ?」
「このままで…い…やざきさん、いって…」
 

 もっと、と言われることは良くあるが、早く行ってと言われたことはない。陸の懇願するような言葉に取りあえず応じ、最後は惰性で仕方なく射精した。その直ぐ後、またしてもティッシュで異常なほど身体を拭きまくる陸の様子に異様さを覚える。
「陸、一緒に風呂はいるか?」
「…ううん…だいじょうぶ……なさい」
 最後の方はほとんど聞き取れなかったが、ごめんなさい、と言ったのだろうことは容易に想像できた。
 嫌われているようではない。初めてで恐かったのか?途中までは幼いながらしっかりと感じていた。
「おら、もっとこっち来い」
 すまなそうに俯いている陸を抱き寄せると素直にくっついても来る。
 どんなに鈍いやつでも事情を知っていれば容易に想像が付くだろうが…やはり、平気な振りをしていても、レイプの傷が深いのだろう。
 矢崎は陸を抱き締めながら、薄闇の中で鋭い眼光をどこへともなく飛ばした。
(あいつら、ただじゃおかねぇ。二度と普通の生活を送れないように生殺しにしてやる!)
 

 退院の日、もたもたしていた兄と安土を差し置いて父親にカミングアウトした後、当然のように矢崎の部屋へ連れ帰られた。兄の恋人、安土組の組長・安土秋思が住む最上階から10階降りたところに矢崎の部屋はある。陸の実家、白石家からは9階下ということになる。
「今日からお前のうちだ、好きにして良いぞ」
「何このアジアっぽい部屋…」
「韓国だ、韓国。ドラマに嵌って宮廷風にしてみた。もうそろそろ飽きたな…好きにして良いぞ」
「好きにって…もうちょっと今風なのが良い…」
「今風…な。んじゃあ今風だ。おい、業者に言っとけ」
 矢崎が部屋の隅に控えていた部下にちらっと視線を送りながら言うと、部下は携帯片手に慌てて部屋を出て行った。
 自宅か安土組長の部屋でしか会ったことがなかったので矢崎の部屋にいると言う事実は新鮮だが、仰々しい部屋は居心地が悪く慣れるまで時間が掛かりそうだ。
「どの部屋もこんな感じなの?」
「あ?寝室と書斎はな。他は普段使わない部屋だから見たことねぇな」
「僕の部屋は?」
「どれでも好きなの使え。引っ越しもしないとな。ああちょっと待て、引っ越しは改装が済んでからだ」
「え…勉強できないじゃん」
「ちょっとくらい良いだろ。新婚ほやほやなんだから、他にもやることあんだろ?」
「なにそれ…勉強は毎日の積み重ねがだいじなんだよ。学校の宿題も毎日あるし…っ」
 最後まで話す前に抱き締められたので良く見えなかったが、矢崎の鋭いが端正な顔が意地悪そうに笑っていたのが気に掛かる。
 それに、陸が気になったことはもう一つあり…部屋の隅にサングラスを掛けた黒いスーツの男が立っているのだ。サングラスを掛けているので分からないが、こっちを見ていようといまいと人がいる前でベタベタするのはもの凄く抵抗がある。矢崎はそんなことにはお構いなしに被さってくるのだ。
 組の人に教えて貰った技を掛けようと思うのだが、片手がギプスではそれもうまく行かず…まるで自分も矢崎を抱き締めているかのように見えてしまう。大好きな人の温もりや身体の重みはこれまた大好きだけど…
「矢崎さんっ…真っ昼間からこんな所でっ!あそこに…誰かいるしっ!」
「ああ?いちゃつくのに昼も夜もねぇ。あそこにいるヤツは植木か置物だと思えばいい。命令したら起動する」
「止めないと…っ…絶交するよ!」
 久しぶりに聞いた『絶交』と言う言葉に矢崎は吹き出した。
「わははははっ!なんだそれ、お前、子供じゃ…いや子供か!絶交!ははははっ!!」
 

「じゃあ陸、僕たちはそろそろ上に戻るね」
「うん。心配かけてごめん」
 今朝、退院のお迎えに来るはずだった兄の空より早く矢崎が迎えに来たのですれ違ってしまい、やっと会えたのは陸が矢崎の家に落ち着いた暫く後だった。
 空と安土組長のなかなか進まない関係に気を揉んでいたら、気が付いたら自分の方が先にこんな事になっていた。
「ほんと、ごめんね…お兄ちゃん達のこと、お父さんに言いづらくなっちゃったでしょ?」
「まあね。でも…人を好きになることは良いことだから…お兄ちゃん達のことは気にしないで。こっちはこっちでのんびりやっていくから」
 家庭でほったらかしにされてはいたが、表面的には大人しく、勉強が好きだったので自室に一人でいることは苦ではなかった。
 学校にも塾にも友達がいて、小柄で可愛くて頭が良い陸は上級生にも可愛がられた。上級生の何人かははっきりした目的があって陸から近づいたのだけれど、小柄で可愛いと色々特をするようで、どの先輩も弟のように可愛がってくれた。もしかしたら陸は元から男同士の世界に向いていたのかもしれない。ただし、もう少し趣味は良いと思っていた。生徒会の先輩達はどの人も名門の家柄で、見た目も性格も何もかもが美しく上品で、どうせならああいう人達と付き合えば良いのに。
 初めて安土組の人達にあったとき、ヤクザなんてやばい職業の人と知り合いになるなんて御免被りたいと思った。一般常識で言えばヤクザは社会のゴミ以下、一般人を騙して根こそぎ盗む犯罪者集団で、将来父親の会社をもっと大きくして楽して暮らしたいと思っていた自分も騙されないように気をつけるべき存在だった。
 ところが安土組は想像していたような下品でやさぐれた集団ではなく…安土とのんびり過ごしている空が羨ましかった。自分はいかに名門とは言えまだ跡も継いでいない、将来どう転ぶか分からない若い世代としか付き合ったことが無い。安土組長のように現役バリバリで活躍しているエリートヤクザは社長である父より威厳があり、絶対君主的な存在感は会議や社内派閥で頭を抱えている父よりはっきりいって格好良かった。
 矢崎と初めてあったときは、下品なヤクザっぽくて嫌いだった。背が高い大人の視界から完全にはみ出ていた陸に、あからさまに嫌みな顔で社交辞令を宣ったのだ。陸も嫌みで応戦したが、その場は空の事で揉めていた真っ最中だったので大人しくひっこんだ。
 最初の印象がお互いに悪かったからかその後も矢崎と話すときは嫌みの応酬ばかり。その一方、おぼっちゃまで良い子な自分の別の面を見るようでだんだんと楽しくなっていったのだった。
 矢崎は言葉遣いや態度など最悪なのに、時々過剰なまでに世話をしてくれた。勉強もそうだし、仕事が早く終わったときなど、塾から最寄り駅までの間で車を止めて待っていて、家まで送ってくれたりもした。
 塾へのお迎えは気まぐれだったけれど、矢崎の車を見つけるととても嬉しく、嬉しさが顔に出ないように気をつけながら、たまには車に気が付かない振りをしてみたりした。そうすると矢崎が出てきて陸を呼ぶのだ。駆け寄ると後部座席のドアを開けてくれて、それはそれは慇懃に陸を扱った。
 陸がそんな矢崎にほのかな恋心を抱くようになったのはいつからだったのだろう?


 いつから矢崎を好きになったのか…考えてもはっきりとした答えは出ない。
「最初は、僕が何か言うと睨んでばかりだったんだよね」
 あまりにも頻繁に兄が安土家へ行くので、のけ者にされるのがしゃくに障って陸も時々安土家を訪ね、習い始めた柔道を教えてもらったりした。矢崎は見ているだけだったが、良く口を出してきた。煩いなと思っていたけれど、言われたとおりにすると上手く技が掛けられたり動きが滑らかになったような気がして、そのうち矢崎に意見を聞くことが多くなっていった。安土組長と空の事も話すようになり、はっきりとは言わなかったけど、どうもお互い好き合っているらしい事は矢崎の含むような言葉や態度から容易に推測できた。
 大人の矢崎と秘密を共有しているのはわくわくした。安土と空の何気ない態度や会話を取り上げて矢崎と話し合ったり、想像を膨らませる。そんなこんなで、二人で話す機会が多くなり、ガキだチビだとバカにしながらも余計なことを沢山教えてくれる矢崎がだんだん好きになっていった。


「陸、待たせたな」
 今までのことをあれこれ思い出していると、矢崎が帰宅した。
「お帰りなさい」
「おやつ買ってきたぞ、食うか?」
 矢崎が持っていたケーキの箱を受け取ると、二人で食べるには多すぎる量のケーキが詰まっている。
「どれにしようか迷っちゃうね。矢崎さんはどれにする?」
「俺か?俺は良い。お前が俺の分も食べろ」
「そっか、矢崎さん甘い物苦手だったね…じゃあ何か飲む?」
「ああ、ビールな」
 冷蔵庫からビールを一缶取り出し、自分用のミルクをグラスに注ぐ。
 陸がミルクに口を付けようとすると、矢崎が手でそれを制し、缶ビールをグラスにコツン、とぶつけた。
「乾杯。新婚第一日目に」
「…乾杯は良いけどさ…新婚ってなにそれ」
「ふん、バカにしてろ。後で泣きを見るぞ」
「なんで僕が泣くの?」
「何でも良い、早く食ってみろ。なんか有名な店らしいぞ、そのケーキ屋」
 甘い物は見るのも嫌な矢崎なのでケーキ屋の名前など知るはずもない。それでも陸のために調べて買ってきてくれたのだろう。誕生日でも無いのに自分のために何かを選んでくれるなんて…
「うん、ありがと」
「陸、今度からな…」
「今度から?」
 先を続けず黙ってしまった矢崎を訝しんで顔を見ると…すっと近づいてきて、陸の唇に矢崎の唇が重なった。
「お礼はキスで返せ」
 バカかこいつ、と一瞬思ったけれど…
「うん、そうする」
 自分も立派なバカに育ってしまったようだった。


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