亮の日記

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今日、たつみさんと言う方がいらっしゃいました。だんな様の第一秘書なのだそうです。本家にも秘書の人がいらっしゃいましたが、僕はとても苦手でした。(本家のあれは人間のクズだ)
たつみさんはとても素敵な方で、だんな様の親友なのですって。僕には親友がいないので羨ましいなあ。だんな様の大切なお友達なのだから、僕も粗相がないようにしなければ
(親友?どちらかというと腐れ縁だ。お前に会わすのではなかったと今でも後悔している!)

だんな様は酔っ払ってぐでんぐでん(たつみさん談)でした。こんなだんな様も好きだったりします…だんな様を寝かしつけてからたつみさんと一緒にお茶を飲みました。だんな様の秘密の話を沢山聞かせてくださいました。でも、だんな様が酔っ払うとなぜか靴下と靴を脱いで裸足になってしまうことや、脱いだ靴下を丁寧に畳んで胸ポケットに押し込むとか、聞いた事は内緒。だんな様は昔、僕の事を良く話していたそうです。(みっともないところを見せてしまったのだな…お前の記憶を消してしまいたい…私の秘密?靴下を胸ポケットに入れる?それは巽がお前を笑わせるために作った嘘の話しだよ。巽は自分が気に入った相手を夢中にさせるためにありとあらゆる手を使う。ほとんどが他愛のない作り話やくだらない手管なんだが…誰もがあの甘い顔に騙される。今からは巽が言ったことを100%信用してはダメだぞ?)

「とても大切にしていて、誰よりも愛していて、運命の恋人みたいだったよ。どうか迅を見捨てないでやってくれ」

今は嫌われているけれど、いつか子供の頃のように優しく笑ってくれるのかな…でも、そうならなくても、僕はずっとお側にいたいです。(嫌っていたわけではないんだ…と言っても真実味がこれっぽっちも感じられないような態度しか取らなかった自覚はある…笑おうと思っても笑えなかった。お前が本家で受けてきた仕打ちを考えると、お前の傷だらけの身体を思い出すと、何故もっと早く迎えに行かなかったのかと、自分を呪いたくなるほど悔やんだ。どんなに許しを乞うても簡単に済まされる問題ではなく、悩めば悩むほど、お前にどう接っすればいいのか分からなくなった…この時素直に一言でも謝っていれば…3年という長い時間が掛かったが、手遅れでないことを願うばかりだ)