亮の日記
だんな様をお見送りしたあと、秋一さんに昨日のわんちゃんの事をお話ししました。秋一さんは子どもの頃、わんちゃんやねこちゃんが飼いたくてしようがなかったけれど、ご両親に反対されて諦めたそうです。
秋一さんもダイちゃんと遊びたかった…とおっしゃったので、余っていたダイちゃん用のおやつを持っていってもらうことにしました。
僕は外に出られませんから、おうちの方がびっくりしないように板井さんから電話を入れて頂きました。板井さんは牛の骨もお土産に持っていったようです。出入りのお肉屋さんから分けてもらったんですって。
秋一さんは二時間ほどで帰って来ました。ダイちゃんと転げ回って遊んだようで、お洋服も本人も泥だらけです。
「ダイちゃんのことは迅には内緒にしておこう。みんなの秘密ってことで」
どうしよう、また秘密が増えてしまいました。だんな様だけ仲間はずれのようで申し訳ないです…
宝石のことも、わんちゃんのことも、だんな様にお話ししたい。他にも沢山のことをお話ししたい。いつかそんな日が来るといいな。
あまり時間はないけれど、最後の一分でも一秒でもだんな様と笑顔でお話しできるよう、毎日を積み重ねて行こうと思います。
そう言えば、一つだけ悩みができました。この日記です。本家には持って行けないし、どうしたらいいのかな…巽さんも秋一さんも僕が日記を付けていることを知っています。僕の失敗やみなさんとの秘密が書いてあるから、見つからないように隠す?捨てちゃった方が良いのかな?
どうするにせよ、楽しい思い出がもっともっと増えますように。