亮の日記

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今日、板井さんがお使いに出られるとき、無地のシルクのポケットチーフと刺繍糸を買ってきていただけるようにお願いしました。色はワイン色です。レースの縁取りをして、だんな様のイニシャルを刺繍したものをバレンタインのプレゼント用に作ろうかな…と思ったのです。
 たぶん…出来上がってもプレゼントはしないと思います…気持ちだけ。

 

 夜、図案を考えていたら巽さんに見つかってしまいました。それで結局巽さんの分も作ることに…明日、ご自分で材料を買ってくるからそれでイニシャル入りを作ってくれと…
 だんな様の分はバレンタインに間に合わなくても構わないので、巽さんの分を先に仕上げなくてはならなくなりました。満面の笑顔で「楽しみだ」なんて言われるとやっぱり作らなくてはいけませんよね?

 でも、巽さんは僕が困っているときや失敗して落ち込んでいるときにいつも助け励ましてくださいます。僕には心を込めることくらいしかできませんから、一生懸命作ろう。
 だんな様のはゆっくり作ればいいから…
 あっと言う間に二月になり、僕のタイムリミットもどんどんせまってきます。それを考えると、みなさんに思い出に残るような物を差し上げた方が良いのかな?とも思います。
 物、と言うより、それにかけた思いや時間を僕自身がしっかり思い出せるように、自分のために必要なのかも知れません。

 やっぱり、みんなのぶんを作ろう。